なことだろう。おれたちは、ちゃんと地球人の言葉を知っているぞ、だからこうして君たちと話をしているんだ。あっはっはっは。どうだ。分ったかね。地球人はわれら火星人に比べて、ずっと文化程度が低いのだということを……」
 そういわれてみると、山木は言いかえすすべを知らなかった。たしかにそうである。地球の者で火星語を知っている者も、それを研究していた者もひとりもないのだ。デニー博士さえ知らない。しかるに火星人はちゃんと地球語をあやつって話している。これによって火星人の方が地球人よりすぐれているのだといわれても、言いかえすことが出来ないのだった。
 だが、一体火星人はどうして地球語をおぼえたのであろうか。


   最後の努力


 少年たちの形勢は悪くなった。
 山木は言葉もなく、ブブンに言い負かされた形だ。ブブンの大きな眼玉がぐるぐると動き、彼の頭に生えている触角が蛇のようにくねくねと気味わるくゆらぐ。
 ネッドは心配のため、呼吸が停まりそうになって、張にすがりついた。
「おい張、ぼくたちは一体どうなるだろうね」
 地蔵さまのように立っていた張は、ネッドの手をやさしくなでてやった。そしていった
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