え忘れて、腹をかかえて笑った。ネッドはますますいい気になって、ぴょんととびあがりざま、ふざけた恰好をしてみせるのであった。
「おい、ネッド。もうよせ。そして皆早く自動車に乗れよ」
河合がそういって、運転台の上から叫んだ。それでようやく他の三人も吾にかえって、自動車によじのぼった。
自動車は、再び沙漠の上を走り出した。
音楽の魅力
それ以来、少年たちは急に元気になったようである。どうしてそうなったのか、多分今まで一番しょげていたネッドがばかにきげんがよくなってしまったからであろう。彼は跳躍をやって、あまり身軽にとびあがれるのでうれしくなってしまったらしい。ネッドは、この自動車に積んであった電気蓄音器をかけてみようといい出した。河合もそれにさんせいしたが、電蓄がこわれていないかと心配した。ところが、やってみると器械はちゃんと廻り出して、あの愉快な「證城寺《しょうじょうじ》の狸ばやし」が高声器から高らかに流れ出した。
「あっ、これはいいや。皆で、自動車の上で狸踊をおどろうや」
「よし、ぼくもやるぞ」
黙りやの張も、ネッドにつられてうかれ出した。それに山木を加えて三人が、
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