細いことであった。
「どうしたらいいだろうか」
「困ったねえ」
 と、張とネッドが顔を見合わせて、今にも泣き出しそうだ。
「おい河合、どうしたらいい」
 山木に呼ばれた河合は、落とし穴へもぐりこんで車体をしらべていた。
「おーい、皆安心しろ。車は大丈夫だぞ」
「だって河合。車がいくら大丈夫でも、穴ぼこの中にえんこしていたんじゃ仕様がないじゃないか。役に立ちゃしないもの」
「ううん、大丈夫。皆、手を貸せよ。車をこの穴ぼこから上へひっぱりあげればいいんだよ」
「なんだって。穴ぼこから、車をひっぱりあげるって。そんなことが出来るものか。ぼくたちは子供ばかりだし、自動車は重いし、とてもだめだよ」
 ネッドがそういって肩をすくめた。
「大丈夫、もちあがるよ。ぐずぐずしていないで、皆穴の中へ下りて来て、手を貸した。さあ早く、早く」
 張とネッドと山木は、河合のことばを信じかねたが、しかし河合がしきりに急がせるのでしぶしぶ穴の中へ下りた。
「さあ、こっちから押すんだぞ。一《い》チ、二《に》イ、三《さ》ン。そら、よいしょ」
「よいしょ、おやァ……」
「よいしょ、よいしょ」
 意外にも、箱自動車は動き出
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