、山木、張《チャン》、ネッドの四少年が来ていうには、彼ら四名は、われわれの使者として、火星人たちのところへ出掛けたいと申し出た」
「それは危険だ。停めなければいけない」
と、誰かが叫んだ。
「もちろん余も再三停めたのだ。しかし少年たちの決心は岩のように硬かった。少年たちは平和手段によって、火星人との間になごやかな交渉を開いてみるから許してくれというのだ。余は遂に四少年の冒険――四少年の好意を受諾するしかないことを悟った。実際、われわれはこの調子で進めば、火星人と一騎打を演ずるしかないのだから……」
博士は言葉を停めた。こんどは誰も口出しする者がなかった。
「われわれはこの艇内に停り、四少年の成功を神に祈りたいと思う。もしこのことが不成功に終ったとすると、われわれは次の運命を覚悟しなければならぬ。……さあテレビ見張器の前に集るがよい。そこの窓から外を見るがよい。……ああ、あの音は、マートン技師が四少年のために、艇の腹門《ふくもん》を開いているのだ。今に彼らは艇を出て、姿を見せるだろう」
博士の言葉が終ると間もなく、乗組員一同は、わっと歓声をあげた。
「おお、行くぞ。われらの少年団が
前へ
次へ
全163ページ中132ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング