合は張に訊ねた。
「そんなこと、僕が知るもんか」
「牛頭仙人の力で、水晶の珠にうかがってみたらいいじゃないか」
「それはさっき、張君にやらせたんだよ」
とネッドがわきから口を出した。
「おい張君。あの話を河合君にしておやりよ」
「あんな予言は駄目だよ」と張がいった。
「僕は自信がないんだ。でもネッド君がぜひやれというもんだから……」
「牛頭仙人が、自分の力を知らないじゃ困るね。とにかく河合君に話しておやりよ」
ネッドが熱心にいうものだから、張ははずかしそうに語りだした。
「……つまりね、水晶の珠を見つめていると、こんな光景が見えたような気がしたんだ。僕たち四人がね。あの乳牛の箱自動車の上で、面白そうに狸《たぬき》踊りをおどっているのさ」
「へえ、狸踊り?」
「ほら、いつか山木君が教えてくれたじゃないか。何とか寺の狸ばやしの踊りだ。太い尻尾をぶらさげて、へんな恰好で踊るやつさ」
「ああ、あれか。證城寺《しょうじょうじ》の狸ばやしだよ」
「うん、それだ。で、僕たちが自動車の上で踊っていると、そこへ、ばらばらと赤いものが雨のように降って来るんだ。それで幻は消えた。おしまいだ」
「何だい、
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