、そのうえに何万年も火星独得の進化と生長とをとげたんだから、地球人類と同じ形をしたものが、この火星の上に住んでいることは考えられなかったのだ」
博士と山木が話しをしているうちに、他の乗組員も、テレビ見張器の前へぞろぞろと集って来た。誰も皆、火星人が見えるというので、興味をわかして集って来たわけである。
「いやらしい恰好をしているね」
「これじゃちょっとつきあい憎《にく》いね」
「どれが男で、どれが女かな」
「さあ……どれがどうなんだか、全く見当がつかない。とにかく“火星には美人が多い”なんていう話を聞いたことがあったが、あれは全然うそだと分ったわけだ」
「やれ、気の毒に……」
どっと笑声が起った。
「先生、林の中に、火星人がずいぶんたくさん集結しています。なんだか気味が悪いですね。こっちへ向って来るのじゃないでしょうか」
山木が、密林の奥にひしめき合って目を尖《とが》らせている火星人の大集団を見つけ出したので、デニー博士へ報告した。
博士は、それにはもう気がついているようであった。
「……何とか平和的に、火星人と交渉したいものだ。が、油断は出来ない。こっちも十分に武装をして行か
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