この原子力発電機は、その他いろいろな仕事をも、つとめる源であった。
上陸用空気服の点検は終った。各自はいつでもこれを着用できる準備をととのえた。
デニー博士は、第三の命令を発した。それは各自が、それぞれの新部署につくことであった。新部署というのは、火星の上で生活をするための仕事の分担だった。
河合は、マートン技師の下でエンジン係をやることになったし、ネッドは食堂の給仕係を、張は料理人を勤めることになり、前と同じ役目に戻ったわけだ。山木は見張員として活躍することとなり、正式に六方向テレビジョン――通称テレビ見張器の前に席が出来た。山木はよく気がつき、むしろ過敏すぎる神経の持主だから、この役はうってつけだ。
その山木は、博士の第三命令の直後、テレビ見張器の映写幕に向い、全神経を目に集めて、四方を見張っていたが、その彼は何を見つけたか、突然、
「おやッ」
と呻《うめ》いて、テレビ見張器の拡大ハンドルを掴むと、それを急いで廻しはじめた。
異形の生物
テレビ映写幕には広々とした沙漠と、その向うにある密林とがうつっていた。
山木が拡大ハンドルを廻すと、その密林は幕面の上
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