やあ、ヒトミちゃん。左の方から太陽がでてきたよ。明るい大きな太陽だ。ぼくたちは、今太陽のすぐそばをとんでいるんだぜ」
なるほど、そのとおりだった。火星も小さく見えてまわっている。金星も見える。水星も見える。すごい宇宙の姿だ。――いや、これをすごいなどというのは正しくない。そのあとのすごさにくらべたら、なんでもないのだ。
「太陽から、だんだん遠くなっていきますよ」
博士が操縦席からいった。
「あれは何かしら。大きな星だ」
「あれは木星です。反対の側をごらんなさい。大きな光る輪をもった星が見えるでしょう」
「ああ、見えますわ。あれは土星ね」
「そうです。気味のわるい星ですね。もうすこし先へいくと、かわった星が見えますよ。ああ、見えてきました。左の前方をごらんなさい。ぼーっと、光の尾をひいた星が見えますでしょう」
「ああ、見えます、見えます。彗星《すいせい》ではないのですか」
「そのとおりです。ハレー彗星です。かなり大きな彗星です。だんだん大きく見えてきますでしょう」
「ああ、すごいなあ。いつだか、あのハレー彗星は地球に衝突しそうになったのでしょう」
「千九百十年でした、あれは。今から三
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