えだしましたよ。ヒトミさん、うしろを見てごらんなさい。へんな形をしたものが立っていますから。しかし決しておどろかなくていいんですよ。安心して見て下さい」
ポーデル博士にそういわれて、ヒトミも東助も、その方へ目を走らせた。
「あッ」
「あ、お化け……」
二人の悲鳴である。
あッ怪物現わる
ヒトミと東助は、世にもふしぎなる物を見た。それは水色の、のっぺりした人形のようなものだった。背丈《せたけ》はヒトミよりすこし高い。お地蔵《じぞう》さまを青石でこしらえている途中のようなものに見えた。
(どこから、こんなものがはいってきたのかしら。ああ、気味《きみ》がわるい)
と、ヒトミは、びっくりしてとびのき、博士のうしろへしがみついた。
そのあやしい物は、一秒の休みもなく、自分の形をたえずかえつづけている。さっきはお地蔵さまの作りかけのように見えたものが、ほんのわずかのうちに形と色とがかわって、エスキモー人のようになった。それが急にふくれあがってきたと思うと、大きな黒竜《こくりゅう》が立っているような形とかわった。それが次には、えたいの知れない前世紀《ぜんせいき》の動物みたいに
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