いるよ。君はいったことがあるよ」
「ないわよ。ぜったいにないわよ」
「あるともさ。だって三次元世界といえば、横と縦《たて》と高さの三つがある世界のことさ。人間のからだでも、木でも、マッチ箱でも、みんな横の寸法《すんぽう》と縦の寸法と高さとを測ることができるじゃないか。つまり、ぼくたちの住んでいるこの世界は、三次元世界なのさ」
「あーら、そうかしら。ほんとですか、ポーデル先生」
「そうですとも、ヒトミさん。東助君のいうとおりです。でありますから、ヒトミさんも東助さんも三次元世界に生れた三次元の生物でありまして、今、三次元世界の中に暮しているのであります」
「まあ、おどろきましたわ。あたし三次元世界に住んでいるなんて、始めて気がつきましたわ」
「では、樽の中にはいりましょう。そしておもしろい旅行を始めましょう」
次元《じげん》のなぞ
三人は樽の中にすいこまれた。
間もなく樽は横にたおれて、ごろごろころがりだした。煙突からぽっと煙をふきだしたと思ったら、早くも樽は長い煙の尾をひいて空中へまいあがった。そして白い雲の中に姿を消した。
樽ロケットの中の部屋は、いつものとおりで
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