とは一目でわかる。目鼻はぼんやりしている。
「こんどは、にぎやかになる」
ゴングの声に、二つの火の玉に、ラッパに、蘭に小卓子などが、みんなゆらゆらひらひら飛び上り、まい下った。そのふしぎさは、息がつまるようだ。
そのとき、ポーデル博士の低い声が東助の耳にささやいた。
「この眼鏡《めがね》をかけてごらん。くらやみの中の物が、はっきり見える。これは赤外線眼鏡です。わしは今、ゴングの方へ、誰にも知られないように赤外線灯を照らしています。赤外線だから肉眼では見えない。しかしこの赤外線眼鏡をかけると、よく見えます。早くごらんなさい。何が見えるか。しかし笑ってはいけませんよ」
東助は博士から渡された眼鏡を急いでかけてみた。
おお、これはふしぎ。くらやみの室内が、夕暮ぐらいの明るさで、はっきり見える。
東助はおどろいた。何よりもおどろいたのは、岩竹女史をしばりつけてあった椅子の中に、女史の姿はなかった。そしてその女史は、正面に立ち、両手を自由に使って、二つの火の玉が糸でつりさげられた長い二本の細竹をあやつって、しきりに会員の頭の上でふりまわしていた。
別の男が、やはり同じようにラッパを細
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