その引力の法則を知っていますか。ニュートンが発見したその法則です。どうですか、東助君」
「引力の法則は、だれでも知っていなくてはならない法則だから、ぼくもよくおぼえていますよ。――二ツノ物体ノ間ノ引力ハ、ソノ二ツノ物体ノ質量ノ積《せき》ニ比例シ、二ツノ物体ノ距離ノ自乗《じじょう》ニ反比例《はんぴれい》スル。――これでいいのでしょう」
「それでよろしいです。つまり、ここに物体Aと物体Bの二つだけがあったとします。物体の間には引力がはたらくのです。その引力の大きさは、今も東助君がいったとおり、AとBの質量――これは重さのことだと考えていいのですが、大きければ大きいほど、引力は大きい。また、AとBとがどのくらいはなれているか、その距離が近ければ近いほど、引力はずっと大きい。距離が遠くなると、引力はずっと小さくなる。この距離と力の関係のことを、今日はとりあげて、おもしろい光景をお見せしますが、これはなかなか人類にとって、ありがたい法則なのであります」
「先生。今日はお話がむずかしくて、よく分りませんわ。もう一度いって下さい」
「ほう、ほう。そんなにむずかしいことありません。引力の法則などという
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