随《つ》いて来た。
 お三輪も別れがたく思って、
「いろいろお世話さま。来られるようだったら、また来ますよ。お力、待っていておくれよ」
 それを聞くと、お力は精気の溢《あふ》れた顔を伏せて、眼のふちが紅くなるほど泣いた。



底本:「嵐・ある女の生涯」新潮文庫、新潮社
   1969(昭和44年)2月10日発行
   1994(平成6年)5月30日32刷
入力:山崎一磨
校正:林 幸雄
2009年1月14日作成
青空文庫作成ファイル:
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