御蔭様で、俊も、学校の方の成績は始終優等だもんですから、校長先生も大層肩を入れて下さいましてネ」と言って、お倉は娘の方を見て、「お前の描いた画を持って来て、伯母さんにお目にお掛けな」
お俊は幾枚かの模写をそこへ取出して来て、見せた。この娘は自分で模様を描いた帯を〆《しめ》ていた。
「漸《ようや》くこういう色彩《いろ》の入ったものを許されました」とお倉は娘の画をお種に指して見せて、「三吉さんが、画や歌のお稽古《けいこ》は止《や》めて学校だけにさしたら可かろう――なんて言うんですけれど、折角今までやらしたものですから、せめて画の先生だけへは通わせたいと思いますんですよ。俊も好きですから……」
「そうですとも。ここで止めさせるのは惜しいものだ」とお種が言った。
「私もネ、何を倹約しても斯娘《これ》には掛けたいと思いまして……どうして、貴方、この節では母親《おっか》さんの言うことなぞを聞きやしません。何ぞと言うと私の方がやりこめられる位です」
「教育が違いますからネ」
「ええええ、私共の若い時なぞは、今のように学校が有るじゃなし……」
「鶴は?」とお種はお俊の妹のことを聞いてみた。
「御友達
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