、そんな人に尽したところで、無駄です――後家さんが可い、後家さんが可い」
「これ、お前さんのように……そう、後家、後家と言って貰うまいぞや」
「馬鹿々々しい……亭主に好さそうな人が有ったら、私がまた姉さんに世話して進《あ》げる」
不幸な姉を憐《あわれ》む心から、三吉はこんな串談《じょうだん》を言出した。お種はもうブルブル身《からだ》を震わせた。
「三吉、見よや、豊世が呆《あき》れたような顔をしてることを――お前さんがそんな悪《にく》い口を利《き》くもんだからサ――国に居る頃から、お前さん、お仙なぞが三吉叔父さん、三吉叔父さんと言って、よく噂《うわさ》をするもんだから、どんなにか好い叔父さんだろうと思って豊世も逢いに来たところだ……」と言って、お種は嫁の方を見て、「ナア、豊世――こんな叔父さんなら要《い》らんわい」
豊世は笑わずにいられなかった。
「しかし、串談はとにかく」と三吉は姉の方を見て、「後家さんというものはそんなにイケナイものでしょうか」
「後家に成って、何の好い事があらず」
と姉は力を入れた。
「そりゃ、若くて後家さんに成るほど困ることは無いかも知れません。しかし、年を
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