「女の年齢《とし》というものは分らんものサ」と三吉も入口の庭に立って、「俺《おれ》は二十五六だろうと思うんだ」
「まさか。あんなにお若くって――二十二三位にしか見えないんですもの」
「独身《ひとり》でいるものは何時までもああサ」
「それに、あんなに派手にしていらっしゃるんですもの」
「そうさナア。あの人にはああいう物は似合わない」
「紫と白の荒い縞《しま》の帯なぞをしめて……あんな若い服装《なり》をして……」
「あの人のはツクルと不可《いけない》。洒瀟《さっぱり》とした平素《ふだん》の服装《なり》の方が可い。縮緬《ちりめん》の三枚重かなんかで撮《と》った写真を見たが、腰から下なぞは見られたものじゃなかった。なにしろ、ああいう気紛《きまぐ》れな人だから、種々な服装をしてみるんだろうよ……ある婦人《おんな》があの人を評した言葉が好い、他《ひと》が右と言えば左、他が白いと言えば黒いッて言うような人だトサ」
「悧好《りこう》そうな方ですねえ。私もああいう悧好な人に成ってみたい――一日でも可いから……ああ、ああ、私の気が利かないのは性分だ……私はその事ばかし考えているんですけれど……」
 こう言
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