明治文学管見
(日本文学史骨)
北村透谷
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)如何《いか》なる
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)愛山先生|若《も》し
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「口+禺」、第3水準1−15−9]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)蠢々《しゆん/\》
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−
一、快楽と実用
明治文学も既に二十六年の壮年となれり、此歳月の間に如何《いか》なる進歩ありしか、如何なる退歩ありしか、如何なる原素と如何なる精神が此文学の中に蟠《わだかま》りて、而して如何なる現象を外面に呈出したるか、是等の事を研究するは緊要なるものなり、而して今日まで未だ此範囲に於て史家の技倆を試みたるものはあらず、唯だ「国民新聞」の愛山生ありて、其の鋭利なる観察を此範囲に向けたるあるのみ。余は彼の評論に就きて満足すること能はざるところあるにも係らず、其気鋭く
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