各人心宮内の秘宮
北村透谷
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)自《みづか》ら
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)幾百万|里程《りてい》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「火+曼」、第4水準2−80−1]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)渺々《べう/\》たる
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−
各人は自《みづか》ら己れの生涯を説明せんとて、行為言動を示すものなり、而《しか》して今日に至るまで真に自己を説明し得たるもの、果して幾個かある。或は自己を隠慝《いんとく》し、或は自己を吹聴し、又た自らを誇示するものあれば、自らを退譲するものあり、要するに真に自己の生涯を説明するものは尠《すく》なきなり。
哲学あり、科学あり、人生を研究せんと企つる事久し、客観的詩人あり、主観的詩人あり、千里の天眼鏡を懸《かけ》て人生を観測すること既に久し、而して哲学を以て、科学を以て、詩人の霊眼を以て
次へ
全16ページ中1ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
北村 透谷 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング