見て、組合員が泣いたよ。米でなくて薯だって! 食うや食わずで仕事をしている労働組合員でも、薯を飯の代りにはしていない。――百姓ッてものが、どんなに低い生活をしているか、而もそれでいて、どんなに飢えなければならないか!
 武藤などは、この「薯」のことだけでも、飽く迄[#「飽く迄」は底本では「飢く迄」]戦い抜かなければならないと云っている。

 情報、六
 出樽以来二週間に達した。争議団のうちの小作人で、最初日和見のものも随分いたようであったが、日々の交渉、集合による訓練、労農党員の「社会問題講座」の開設等によって、(これは忙しい合間合間に行われたが、その効果では著しいものがあった。)次第に意識的、階級的立場に教育され、ビラ撒き其他の運動に積極的に「動員がきいてきた。」
 争議団からは二名、「労農共同委員会」に委員が出ているが、更に「交渉」「訪問」「文書」「会計」の部門にも、これを編入し、組織的に、活動に従事させている。

 健は、情報や個人個人から来る詳しい手紙や毎朝の新聞で、争議がどういう風に進んでいるか、大体の見当はついていた。――其処ではどんな恐ろしい事が毎日起っているとしても、(
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