き出した。
 第一回の「情勢報告[#「報告」は底本では「報吉」]」の演説会を開いた。――健はだんだん面倒な仕事に自信が出来て来た。
「どうして節ちゃんにも仕事をして貰わないの?」
 キヌの妹はそんな事を云い出してきた。

 情報、四
 岸野の邸宅、店舗、其他には番犬が急に殖えた、その番犬は帽子をかぶり、剣をさげている。――こうなればハッキリしたものである。小作人代表の交渉附添いに行った組合の武藤君は、番犬に噛みつかれてすぐ検束された。
 交渉に対して、岸野は飽くまで「正式交渉」を拒み、「交渉の代表」を認めない。
 次席警部は武藤君に対して、「警察は如何にも君等の言う通り、資本家の走狗だ。その積りで居れ。」とハッキリ云った。
 一日二回「共同委員会」を開催して、刻々の情勢に対して、策を練っている。

 情報、五

  寄附左ノ如シ。
 白米五俵         (日本農民組合××部外三)
 行カレヌ、労農提携ニ
 ヨル勝利ヲ天下ニ示セ   (大阪農民組合本部)
 岸野搾取魔ヲ徹底的ニ
 ヤッツケロ        (日農××支部)
 五円八十銭        市内運輸労働者四十一名
 弐銭
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