をする。元気。
(七之助の手紙。――停車場へ二百人近くも押しかけた。阿部さんも伴さんも驚いたらしい。眼に涙をためていた。面白いのは矢張り百姓だ。労働組合の人も云っていたが、こっちが感極まって、ワアッと云っても小作人達はだまっている。嬉しくないのかと思うと、そうでもないらしい。こっちで十しゃべると、それもモドカシクなる程ゆっくり三つ位しゃべる。――さすがに、伴さんのあのガラガラ声も、ウハハハハも出ないで、組合の二階の隅の方にキチンと膝を折って坐っている。――組合員の一人が、農民とは如何なるものか、ときかれたら、――組合の二階の板の間の、それもなるべく隅の方にキチンと膝を折って坐るものであります、と答えればいいと皆を笑わせた。)
情報、三
毎日、赤襷を[#「赤襷を」は底本では「赤欅を」]かけて、岸野の店先きに出掛けるばかりでも、小樽の市民に「岸野の小作人」の顔を知らぬもの無きに到った。
六日、「市民に訴う」という今迄の詳しいイキサツを書いたビラ一万枚を撒布する。
農民は「働くと[#「働くと」に傍点]」年何百円も借金をして行った。――その詳しい「ちらし」が、市民の間に大きな反響を
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