い時、朝から一度しか飯を食っていない時は、情けない気がした。私は一度その同志に会えたらパン位にはありつけるだろうと、当てにして行ったのだが、まんまと外ずれてしまったことがあった。その同志は気の毒そうな顔をして、自分はこの次にMに会うが、或いはパン代位は出そうだから一緒に行ってみようと云った。Mとは顔見知りだし、我慢の出来なくなった私はそうすることにした。私はそこでパンとバタにありつけた。Mは「パン一斤《きん》食うために、大の男がのこ/\出掛けてきて、つかまったりしたら、事だぜ!」と笑った。「まず、我にパンを与えよ、だよ!」私はそんなことを云って笑ったが、――こういう状態が続くということは全くよくないことだと思った。しっかりと腰を据え、長い間決してつかまらずに仕事をしてゆくためには、こんな無理や焦り方をしては駄目だ。
私は最後の手段をとることにきめた。その日帰ってきて、私は勇気を出し、笠原にカフェーの女給になったらどうかと云った。彼女は此頃では毎日の就職のための出歩きで疲れ、不機嫌になっていた。私の言葉をきくと、彼女は急に身体を向き直し、それから暗いイヤな顔をした。私はさすがに彼女から
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