た。

 大塚はその夜から病気になって、「猿が、猿が」と叫んでいたが、とうとう死んでしまった。
 この大塚家では代々猿と云うことを口にしなかった。もし、それを忘れて口にするものがあると必ず不思議なことがあったと云われている。



底本:「日本の怪談(二)」河出文庫、河出書房新社
   1986(昭和61)年12月4日初版発行
底本の親本:「日本怪談全集」桃源社
   1970(昭和45)年初版発行
※「(何人《たれ》か覗いておるぞ、」は、底本では「「何人《たれ》か覗いておるぞ、」ですが、親本を参照して直しました。
入力:Hiroshi_O
校正:門田裕志、小林繁雄
2003年7月24日作成
青空文庫作成ファイル:
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