》いた眼眸《めつき》で眤《じつ》と徳利の口を瞶《みつ》めてゐた。
五
巡吉の直ぐ下の妹(名前は忘れた。)が、五歳《いつつ》許りで死んだ。三日許り病んで、夜明方に死んだので何病気だつたか知らぬが、報知《しらせ》の来たのは、私がまだ起きないうちだつた。父は其日一日叔父の家に行つてゐた。夕方になつて、私も母に伴《つ》れられて行つた。[#地から2字上げ](未完)
[#地から1字上げ]〔生前未発表・明治四十一年七月稿〕
底本:「石川啄木全集 第三巻 小説」筑摩書房
1978(昭和53)年10月25日初版第1刷発行
1986(昭和61)年12月15日初版第6刷発行
※生前未発表、1908(明治41)年5〜6月執筆のこの作品の本文を、底本は、市立函館図書館所蔵啄木自筆原稿によっています。
入力:林 幸雄
校正:川山隆
ファイル作成:
2008年10月21日作成
青空文庫作成ファイル:
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