トびっくりした。鍋のなかには、無造作にひきちぎられた雑草の葉っぱの上に、殿様蛙の幾匹かが、味噌汁の熱気に焼け爛れた身体を、苦しそうにしゃちこ張らせたまま、折重って死んでいた。
「気味が悪いな。一体どうしてこんなものが……」
 雲水の一人は咎めだてするように、そこに突立っている甚斎の顔を見た。
「俺の手料理さ。肉食の好きな君たちには、あまり珍らしくもあるまいが、まあ遠慮せんで食べてくれ。俺もここでお相伴《しょうばん》をするから。」
 甚斎はこう言って、皆の汁椀にそれぞれ雑草の葉っぱと蛙とを盛り分けた。そして鍋に残った蛙の死骸の一つをつまみ上げて、蝦蟇《がま》仙人のように自分の掌面《てのひら》に載せたかと思うと、いきなり唇を尖《とが》らせてするするとそれを鵜呑にしてしまった。
 皆は呆気にとられた。そして不気味そうに自分たちの椀のなかを覗き込んでじっと眉を顰《ひそ》めていたが、眼の前にいっかい膝の上で石のような拳《こぶし》を撫でまわしている甚斎の姿を見ると、悲しそうにそっと溜息をついた。
 皆は不承不精に椀を取り上げた。そして犬のように臭気《くさみ》を嗅ぎながら、雑草の葉っぱを前歯でちょっ
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