かいうじゃないか。またよく旨《うま》い事を云うじゃないか。それを云って御覧というのさ、ただ叔父さんの参考までに。なにもお前に責任なんか持たせやしないから大丈夫だよ」
「だって無理ですもの。そんな予言者みたいな事。ねえ叔母さん」
 叔母はいつものようにお延に加勢《かせい》しなかった。さればと云って、叔父の味方にもならなかった。彼女の予言を強《し》いる気色《けしき》を見せない代りに、叔父の悪強《わるじ》いもとめなかった。始めて嫁にやる可愛《かわい》い長女の未来の夫に関する批判の材料なら、それがどんなに軽かろうと、耳を傾むける値打《ねうち》は充分あるといった風も見えた。お延は当《あた》り障《さわ》りのない事を一口二口云っておくよりほかに仕方がなかった。
「立派な方じゃありませんか。そうして若い割に大変落ちついていらっしゃるのね。……」
 その後《あと》を待っていた叔父は、お延が何にも云わないので、また催促するように訊《き》いた。
「それっきりかね」
「だって、あたしあの方《かた》の一軒《いっけん》置いてお隣へ坐らせられて、ろくろくお顔も拝見しなかったんですもの」
「予言者をそんな所へ坐らせる
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