のね吉川さんから、食事の用意を致させておきましたから、この次の幕間《まくあい》にどうぞ食堂へおいで下さいますようにって」
 叔父はすぐ返事を伝えさせた。
「承知しました」
 男はまた戸をそっと閉《た》てて出て行った。これから何が始まるのだろうかと思ったお延は、黙って会食の時間を待った。

        五十一

 彼女が叔父叔母の後《あと》に随《つ》いて、継子といっしょに、二階の片隅《かたすみ》にある奥行の深い食堂に入るべく席を立ったのは、それから小一時間|後《のち》であった。彼女は自分と肩を並べて、すれすれに廊下を歩いて行く従妹《いとこ》に小声で訊《き》いて見た。
「いったいこれから何が始まるの」
「知らないわ」
 継子は下を向いて答えた。
「ただ御飯を食べるぎりなの」
「そうなんでしょう」
 訊《き》こうとすれば訊こうとするほど、継子の返事が曖昧《あいまい》になってくるように思われたので、お延はそれぎり口を閉じた。継子は前に行く父母《ちちはは》に遠慮があるのかも知れなかった。また自分は何《なん》にも承知していないのかも分らなかった。あるいは承知していても、お延に話したくないので、
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