関係する。厭なら厭と事がきまればほかに捜すよ」
「いっそそうなすった方がいいでしょう」
「だがその辺が判然しないからね」
「だから判然させるの。まあ」と内気な妹は少し驚いたように眼を机の上に転じた。
「この間甲野の御叔母《おば》さんが来て、下で内談をしていたろう。あの時その話があったんだとさ。叔母さんが云うには、今はまだいけないが、一《はじめ》さんが外交官の試験に及第して、身分がきまったら、どうでも御相談を致しましょうって阿爺《おとっさん》に話したそうだ」
「それで」
「だから好いじゃないか、兄さんがちゃんと外交官の試験に及第したんだから」
「おや、いつ」
「いつって、ちゃんと及第しちまったんだよ」
「あら、本当なの、驚ろいた」
「兄が及第して驚ろく奴があるもんか。失礼千万な」
「だって、そんなら早くそうおっしゃれば好いのに。これでもだいぶ心配して上げたんだわ」
「全く御前の御蔭《おかげ》だよ。大いに感泣《かんきゅう》しているさ。感泣はしているようなものの忘れちまったんだから仕方がない」
兄妹は隔《へだて》なき眼と眼を見合せた。そうして同時に笑った。
笑い切った時、兄が云う。
「そ
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