ゃく》持《も》ちでしたから、そう不真面目《ふまじめ》に若い女から取り扱われると腹が立ちました。ところがそこに気の付くのは、同じ食卓に着いているもののうちで奥さん一人だったのです。Kはむしろ平気でした。お嬢さんの態度になると、知ってわざとやるのか、知らないで無邪気《むじゃき》にやるのか、そこの区別がちょっと判然《はんぜん》しない点がありました。若い女としてお嬢さんは思慮に富んだ方《ほう》でしたけれども、その若い女に共通な私の嫌いなところも、あると思えば思えなくもなかったのです。そうしてその嫌いなところは、Kが宅へ来てから、始めて私の眼に着き出したのです。私はそれをKに対する私の嫉妬《しっと》に帰《き》していいものか、または私に対するお嬢さんの技巧と見傚《みな》してしかるべきものか、ちょっと分別に迷いました。私は今でも決してその時の私の嫉妬心を打ち消す気はありません。私はたびたび繰り返した通り、愛の裏面《りめん》にこの感情の働きを明らかに意識していたのですから。しかも傍《はた》のものから見ると、ほとんど取るに足りない瑣事《さじ》に、この感情がきっと首を持ち上げたがるのでしたから。これは余事
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