酢一瓶
一金六十三銭    醤油一升
一金四十五銭    石油一升
一金十五銭     湯札五枚
一金弐拾五銭    理髪料
一金四十五銭    麦三升
一金十銭      鰯十三尾
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 十二月二十一日[#「十二月二十一日」に二重傍線] 曇――晴。

あたゝかい師走風景である、朝のバスでめでたく帰庵、庵はいつも閑々寂々、枯草風景がなか/\美しい。
午後、街へ出かけていろ/\買物をする、そしていつもの癖で、あちらこちらで飲む、コツプ酒十杯位はひつかけたらう! おつつしみなさい、冷酒はおよしなさい!
暮れてから戻つた、そしてお茶漬さら/\いたゞいて寝た、飲みすぎて少し苦しかつた、それ見ろ、罰があたるぞ、いや、あたつてゐるぞ!
A店の旧債を払つたことは何よりうれしい、そして僕の食堂[#「僕の食堂」に傍点][#「僕」の左に「ヲレ」の注記」]、Y屋で一杯やることはこのうへないたのしみだ。
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□ウソをいふな、他人に対しても、自分に対しても。
 自分をゴマカすな、アマヤカすな。
□物を粗末にしないことはよいが、物惜しみするな、
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