パン――それは樹明君のお土産――を食べて、火燵にもぐりこんだ。
老いては睡りがたしの嘆[#「老いては睡りがたしの嘆」に傍点]にたへなかつた。
[#ここから1字下げ、折り返して2字下げ]
※[#二重四角、353−16]自然と自己とのつながり――
 どんなにつながつてゐるか。
 それが問題である。
 そこに立場がある。
※[#二重四角、354−4]感覚美――
 それが正しく表現さると[#「ると」に「マヽ」の注記]き、感覚美はおのづから[#「おのづから」に傍点]感覚美以上のものを暗示[#「暗示」に傍点]する、いはゆる象徴芸術[#「象徴芸術」に傍点]が生れる。
 これが私の句作的立脚点である。
※[#二重四角、354−8]俳句の本質(及限界)――
 発想[#「発想」に傍点] 俳句的把握。
 表現[#「表現」に傍点] 俳句的リズム。
[#ここで字下げ終わり]

 十二月六日[#「十二月六日」に二重傍線] 曇。

冬、冬、冬。――
酒なしデー四日目で、多少いら/\する。
朝早くから籾摺の音が賑やかに聞える、播いて刈る彼等は[#「播いて刈る彼等は」に傍点]、少くとも今日は限りない幸福を味ふだらう[#
前へ 次へ
全138ページ中109ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
種田 山頭火 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング