気でございます、……と思うてゐるうちに、曇つて寒くなつた、近く雨か雪であらう、それでよろしい、今年もはや暮れようとしてゐる。
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Fの家族が、馬まで連れて、前畑へきた、枯蔓燃やしたり、土を耕やしたり、何のかのと話したり、……その睦まじい協力労作を見聞して、私のふさぎの虫[#「ふさぎの虫」に傍点]がすこしやはらげられる。……
寂しがるのではないが、親しい友達といつしよに、湯豆腐ででもしんみり一杯やりたいなあと思ふ。
街へ出たついでに、石油代を掛にして貰つて、その金で、濁酒一杯ひつかけて例の虫[#「例の虫」に白三角傍点]をなぐさめ、うどん玉を買うて戻る、それが昼飯。
いつぞや見つけておいた路傍の水仙を採つてくる、まだ蕾はかたいけれどお正月までには開くだらう。
水仙は尊い花[#「水仙は尊い花」に傍点]である。
案外早く、暮れないうちから降りだした、そしてまた直ぐ止んだ、いやにぬくいことである。
今夜も寝苦しかつた、ヘンリライクロフトの手記をやうやく読みをへて、ワルデンを読みはじめる、どちらも私の愛読書として興味がふかい。
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   「落葉抄」
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