お接待役である、主人公はいたづらに右往左往してゐる。
まことに楽しい会合だつた、酒のうまさ、芹のうまさ、人と人とのなごやかさ。
だいぶ更けてから、三人で街を散歩する、すこし脱線したが、悪くない脱線だつた。
三時近くなつて帰庵、大山さんを寝床に就かせてをいて、樹明君を送つて行く、戻つたのが四時過ぎ、後始末してゐるうちに、東の空が白んできた、とう/\徹夜した(それでよかつたのである、実は私が着る蒲団はなかつたのである)。
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・おぢいさんも山ゆきすがたの大声でゆく
十八日夜三句
・つきあたつて大きな樹
・酔ひしれた月がある
・月影ながうひいて水のわくところまで
・水底青めば春ちかし(追加)
・椿またぽとりと地べたをいろどつた
・はなれた家で日あたりのよい家で
・蛙も出てきたそこへ水ふく
・眼白あんなに啼きかはし椿から椿
・こゝにふきのとうそこにふきのとう
・もう郵便がくるころの春日影
・ひつそりとしてぺんぺん草の花ざかり
大山さん樹明君に、二句
・話しつかれてほつと千鳥が
・笠もおちつかせて芹のうまさは
・山の水をせきためて洗ふのがおしめ
・いつも空家のこぼ
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