て頻りに囈語を吐いた(自覚してゐて寝言をいふのだから助からない)、修行未熟、精進せよ。
このあたりに、いかに多くの鶏が飼はれてゐるか、そしてその鶏がいかに屡々鳴くかを今更のやうに知つた。
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・山から下りてゆく街へ虹立つた
 暮れて寒い百舌鳥がまだないてゐる
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彼の過去帳[#「過去帳」に傍点]を繰りひろげて見る。――
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最初の不幸[#「不幸」に傍点]は母の自殺。
第二の不幸は酒癖。
第四の不幸は結婚、そして父となつた事。
第五の不幸……
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同時に、彼の最初の、そして最の[#「最の」に「マヽ」の注記]幸福[#「幸福」に傍点]は?

 二月十九日[#「二月十九日」に二重傍線]

今朝は早かつた、早過ぎた、四時頃でもあつたらうか、一切事をすまして、ゆつくり読書しても、まだサイレンは鳴らなかつた、しかし、早起はよい、朝の読書もよい、頭脳が澄みきつて、考へる事がはつきりする、あまり句は出来ないけれど、自己省察、といふよりも自己観照[#「自己観照」に傍点]――それが一切の芸術の母胎――が隅から隅まで行き届く、
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