の夕刊にて自分は彼哀れむ可き考古学者戸田元吉が佐竹廃園の丘上に他殺されその死体が発見された事を知つた。そして思はず自分の眼に手をやつた。数行の記述は次の如くであつた。『長さ約八寸青き柄の鋭利なる短刀心臓を見事に貫き其まゝに残しあり。』あゝかの恐る可き『殺人行者』の一味は未だ暗に活躍しつゝあるのである。
底本:「村山槐多全集」彌生書房
1997(平成9)年3月10日増補2版発行
入力:小林徹
校正:高橋真也
1999年3月2日公開
2000年11月10日修正
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