せよ、日本主義の所謂忠君、國家、商工經濟の精神にせよ、靈魂の獨立努力にせよ、すべて刹那的自我の熱誠と威嚴とから出て來なければ、必要な問題とするに足りないのである[#「すべて刹那的自我の」〜「足りないのである」に傍点]。自我生命の處在が分つてから、はじめて權力の發展が確立する[#「自我生命の」〜「確立する」に白丸傍点]ので――エメルソンの云つた通り、人は各自の家と國とを造る、それが相集つて團結して居る國家と國家とが戰爭をしたのは[#「國家と國家とが戰爭をしたのは」に傍点]、嫌惡を含んだ戀愛[#「嫌惡を含んだ戀愛」に白三角傍点]である[#「である」に傍点]。團結的意志と意志との喰ひ合ひである[#「團結的意志と意志との喰ひ合ひである」に傍点]。その孰れかが一方の表象として呑み込まれてしまうに定つて居る。その間に人道とか、正義とかいふ觀念があらう筈はない[#「その間に人道とか」〜「筈はない」に傍点]――一瞬間の存在を爭ふ時ではないか。最も深い趣味はこの瞬間にあるので、日本が勝つたのは、僕の云ふ刹那的熱誠と威嚴との異名なる、權力が強かつたからである。

 (二十) 情的實行――神秘の鍵

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