日和下駄
一名 東京散策記
永井荷風
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)改竄《かいざん》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)この度|米刃堂《へいじんどう》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「米+參」、第3水準1−89−88]
[#…]:返り点
(例)壊宮芳草満[#(ツ)][#二]人家[#(ニ)][#一]。
[#(…)]:訓点送り仮名
(例)太掖勾陳処処[#(ニ)]疑[#(フ)]
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序
東京市中散歩の記事を集めて『日和下駄』と題す。そのいはれ本文のはじめに述べ置きたれば改めてここには言はず。『日和下駄』は大正三年夏のはじめころよりおよそ一歳あまり、月々雑誌『三田文学』に連載したりしを、この度|米刃堂《へいじんどう》主人のもとめにより改竄《かいざん》して一巻とはなせしなり。ここにかく起稿の年月を明《あきらか》にしたるはこの書|板《はん》成りて世に出づる頃には、篇中記する所の市内の勝景にして、既に破壊せ
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