#一]。有[#下]并[#二]義與[#一レ]智而來者[#上]、上也。徒勇而已者殆矣。
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〔譯〕果斷《くわだん》は、義《ぎ》より來るもの有り。智《ち》より來るもの有り。勇《ゆう》より來るもの有り。義と智とを併《あは》せて來るもの有り、上《じやう》なり。徒《たゞ》に勇《ゆう》のみなるは殆《あやふ》し。
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〔評〕關八州《くわんはつしう》は古より武を用ふるの地と稱す。興世《おきよ》王|反逆《はんぎやく》すと雖、猶|將門《まさかど》に説いて之に據《よ》らしむ。小田原の役《えき》、豐《ほう》公は徳川公に謂うて曰ふ、東方に地あり、江戸《えど》と曰ふ、以て都府《とふ》を開く可しと。一新《いつしん》の始《はじ》め、大久保公|遷都《せんと》の議《ぎ》を獻《けん》じて曰ふ、官軍已に勝《か》つと雖、東賊《とうぞく》猶未だ滅《ほろ》びず、宜しく非常《ひじやう》の斷《だん》を以て非常の事を行ふべしと。先見の明|智《ち》と謂ふ可し。
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七五 公私在[#レ]事、又在
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