愛[#一]爲[#二]公愛[#一]。可[#二]并攷[#一]。
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〔譯〕物我《ぶつが》一|體《たい》は即ち是れ仁なり。我れ公情《こうじやう》を執《と》つて以て公事を行ふ、天下服せざる無し。治亂《ちらん》の機《き》は公と不公とに在り。周《しう》子曰ふ、己《おのれ》に公なる者は人に公なりと。伊川《いせん》又|公理《こうり》を以て仁の字を釋《しやく》す。餘姚《よえう》も亦博愛を更《あらた》めて公愛と爲せり。并《あは》せ攷《かんが》ふ可し。
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〔評〕余嘗て木戸公の言を記せり。曰ふ、會津藩士《あひづはんし》は、性直にして用ふ可し、長人《ちやうじん》の及ぶ所に非ざるなりと。夫れ會《くわい》は長《ちやう》の敵《てき》なり、而《し》かも其の言|此《かく》の如し。以て公の事を處《しよ》すること皆|公平《こうへい》なるを知るべし。
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五九 尊[#二]徳性[#一]、是以道[#二]問學[#一]、即是尊[#二]徳性[#一]。先立[#二]其大者[#一]、則其知也眞。能迪[#二]其知[#一]、則其功也實。畢竟一條路往來耳。
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〔譯〕徳性を尊ぶ、是を以て問學《ぶんがく》に道《よ》る、即ち是れ徳性を尊ぶなり。先づ其の大なる者を立つれば、則ち其知や眞《しん》なり。能く其の知を迪《ふ》めば、則ち其功や實《じつ》なり。畢竟《ひつきやう》一條《いちでう》路《ろ》の往來のみ。
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六〇 周子主[#レ]靜、謂[#三]心守[#二]本體[#一]。※[#「圖」の「回」に代えて「面から一、二画目をとったもの」、52−8]説自[#二]註無[#レ]欲故靜[#一]、程伯氏因[#レ]此有[#二]天理人欲之説[#一]。叔子持[#レ]敬工夫亦在[#レ]此。朱陸以下雖[#三]各有[#二]得[#レ]力處[#一]、而畢竟不[#レ]出[#二]此範圍[#一]。不[#レ]意至[#二]明儒[#一]、朱陸分[#レ]黨如[#二]敵讐[#一]。何以然邪。今之學者、宜[#下]以[#二]平心[#一]待[#上レ]之。取[#二]其得[#レ]力處[#一]可也。
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