ん》の變《へん》を爲すや、天此の室を離《はな》る。死の後は即ち生の前なり、生の前は即ち死の後なり。而て吾が性の性たる所以は、恒《つね》に死生の外に在り、吾れ何ぞ畏れん。夫れ晝夜は一|理《り》なり、幽明《いうめい》は一理なり。始めを原《たづ》ねて終《をは》りに反《かへ》らば、死生の理を知る、何ぞ其の易簡《いかん》にして明白なるや。吾人は當に此の理を以て自省《じせう》すべし。
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二一 畏[#レ]死者生後之情也、有[#二]躯殼[#一]而後有[#二]是情[#一]。不[#レ]畏[#レ]死者生前之性也、離[#二]躯殼[#一]而始見[#二]是性[#一]。人須[#レ]自[#二]得不[#レ]畏[#レ]死之理於畏[#レ]死之中[#一]、庶[#二]乎復[#一レ]性焉。
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〔譯〕死を畏るゝは生後の情なり、躯殼《くかく》有つて後に是《こ》の情あり。死を畏れざるは生前の性なり、躯殼《くかく》を離《はな》れて始て是の性を見る。人は須《すべか》らく死を畏れざるの理を死を畏るゝの中に自得《じとく》すべし、性
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