」はママ]引き上げたやうなのが流行りかけて居ます。それは
[#楽譜(fig48183_04.png)入る]
とか、
[#楽譜(fig48183_05.png)入る]
とか歌ふのです。
兩津《りやうつ》の節には妙にくるくせがあります。
[#楽譜(fig48183_06.png)入る]
と、斯う言つた調子です。
村松の人から、村松おけさと言ふのを聞きましたが、まるで佐渡のものと感じが違つて居りました。譜で書きますと、
[#楽譜(fig48183_07.png)入る]
よく注意して見ると、鑛山の男ぶし、――相川の一番低い調子のおけさ――前に出した今年三十になる女の子供の折の節と出が似て居りますし、中及び下の部分は鑛山の女ぶし――一番高い調子の相川おけさ――ヤーレ、ヤーレマの這入る古いおけさに似てゐます。同じ相川でも遊廓では斯んな節もあります。
[#楽譜(fig48183_08.png)入る]
字の足りない歌のうたひ方です。
字足らずにはいい文句があります。
[#ここから2字下げ]
思ひ切りや切れるよかねの鎖も切りや切れる
[#ここで字下げ終わり]
など言ふ歌は字が足りてはならない歌
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