《か》へ、博徒《ばくと》に混《まじ》り、酒客《しゆかく》に交《まじは》り、以て時勢を窺《うかゞ》へり。南洲は浪華《なには》の某樓に寓《ぐう》す。幕吏|搜索《さうさく》して樓下に至る。南洲乃ち劇《げき》を觀るに託して、舟を※[#「にんべん+就」、第3水準1−14−40]《か》りて逃《に》げ去れり。此れ皆|勇怯《ゆうきよ》を泯《ほろぼ》し勝負《しようぶ》を忘るゝものなり。
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七〇 無[#レ]我則不[#レ]獲[#二]其身[#一]、即是義。無[#レ]物則不[#レ]見[#二]其人[#一]、即是勇。
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〔譯〕我《わ》れ無ければ則ち其身を獲《え》ず、即ち是れ義《ぎ》なり。物無ければ則ち其人を見ず、即ち是れ勇《ゆう》なり。
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七一 自反而縮者、無[#レ]我也。雖[#二]千萬人[#一]吾往矣、無[#レ]物也。
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〔譯〕自ら反《かへり》みて縮《なほ》きは、我《われ》無きなり。千萬人
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