えず進化發展して遂に又其天體の滅絶に至り消散し更に新天體の成立を營むことになるのである、凡そ此空間には無類の天體が終始交※[#二の字点、1−2−22]生滅長消して居るのであるから宇宙本體の變化は無始無終に行はれつつあるも本體それ自身は終始恆存して居るのであると思ふ、而して其變化が自然法即ち因果法に支配されて起る所の現象であると余は信ずるのである、果して然らば此宇宙本體が即ち實在(最も活動的の)にして此外に絶て靜的實在なるものの存すべき道理を發見することは出來ぬのであらうと考へる。
 評者又曰、ところが所謂靜的實在なるものに至つては抑それが如何なるものである乎、全く其の物柄が解らぬ、實に空空寂寂補捉すべからざるものである、果して然らば此靜的實在なるものも亦所謂神と一般遂に化物《バケモノ》たらざるを得ぬことになるのである、形而上學者と余輩自然論者との宇宙觀は此の如く表裏反對であるから到底如何ともする能はぬことであると思ふ、又博士はショッペンハウエル氏は意思を以て萬物發展の淵源としたのに反してダーヰン氏の著書には意思の事を少しも論じて居らぬが意思を不問に付して生存競爭を説くことは甚だ間違つた
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