まうだろうがよ。とにかくひと口にケリをつけちまうなら、つまりそういうことになるってものは、つまりそれだけお前の芸の身体が大きくなってきたってことに他ならねえんだ。だから昔師匠のこしれえてくれた器《うつわ》じゃ、お前ってものはもうハミだすようになっちまったんだ。だから拠所《よんどころ》なく他《ほか》の器へ入る。それがまた師匠にゃ無体《むてい》癪に障るとこういうわけなんだ。だからくどくもいう通り、生涯、喧嘩のしっ放しじゃいけねえが、出世を目の前に控えての喧嘩って奴ァ、じつは師弟の間じゃ御定法なんだ。いわばひと歩《あし》出世が近付いたと喜んでもいいくらいのもの……」
「ま、まさか」
「いやほんとだよ圓朝さん。あのほれ、死んだ小勝さんなあ、あの人なんぞお前の大師匠の初代の圓生師匠の弟子だがやっぱり売りだす時分にゃ師匠と大喧嘩してよ。それもこいつはまた乱暴な話だ。朋輩のお弟子さんたち五、六人と束になって、師匠、お前さんの噺し口はもう古くなったから、私たちァ我流でいきます暇を下さいって、弟子のほうから師匠を破門の談判にいった。お前の大師匠は名代の大人しい人だったが、怒るよこりゃ。それでも根が大人し
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