手でありません。
 以上を以つて大体よろしく万々御想像あつて御作り上げの程念じます。
 またこのガクモンは不日重ねて聞き込みでもあつたら又再報します、矢来先生には貴辺よりくれぐれもよろしく御鶴声の程。実際こんなことも、今の中にベンキヨウしとかないと、なくなりますからネ。
  十四年十一月十七日
[#地から3字上げ]木生
[#地から1字上げ](昭和二十三年十月補修)
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 これは山川君がある舞踊の舞台装置について最後のしぐさがハネバシの上できまつて幕になるといふ一場を扱ふにつき、ハネバシのことを鏑木さんに聞いたところが、鏑木さん(矢来先生)から、それは木村の方が知つてゐるだらうといふので、ぼくへ廻つて来た問題の――解答である。右の文章絵画のまゝ急ぎ山川君あての手紙に認めたのを、こゝに採録するものです。この由来がわからないと諒解しにくい節々が文中にあるので、添記します。
[#ここで字下げ終わり]



底本:「東京の風俗」冨山房百科文庫、冨山房
   1978(昭和53)年3月29日第1刷発行
   1989(平成元)年8月12日第2刷発行
底本の親本:「東京の風俗」毎
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