ならなかつた。それが軽子(かるこ[#「かるこ」に傍点]と彼女達を呼ぶ)間の仁義[#「仁義」に傍点]であつた。――(牛肉店の女中の話については、改めて別の本にとりまとめて書くだらう。)「いろは」牛肉店の客間装飾に配置された鏡面の類は、何れも、舶来ものゝ、部厚なキリコ[#「キリコ」に傍点]風の、映像にムラの来ない厚板ガラスだつた。「横浜」仕込みの品ものだつたと思ふ。恐らくは障子用の五色ガラスも同じ仕入れのものであつただらう。=二三・十一・三誌



底本:「東京の風俗」冨山房百科文庫、冨山房
   1978(昭和53)年3月29日第1刷発行
   1989(平成元)年8月12日第2刷発行
底本の親本:「東京の風俗」毎日新聞社
   1949(昭和24)年2月20日発行
※図版は、底本の親本からとりました。
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:門田裕志
校正:伊藤時也
2009年1月6日作成
青空文庫作成ファイル:
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