(他の三四人も笑う。一同食事をしながらの会話である)
浮山 すると若宮さんは、その後もズッと再生連盟の方へ行っているんですかね?
若宮 やあ、いや私は再生連盟よりも後藤先生が追放解除になって、この、又会議所の元の連中と動き出そうと言うんで、そういう引っかかりで、いろいろと頼まれる事が多くて、そいでまあ連盟の方へも行ってます。ハハ、だんだん面白くなって来ていてね。
浮山 だが、どういうもんだろうなあ、そういう連中が又々頭をもたげて来て、あれこれと引っかき廻すようになるのが、どういうもんかなあ、ねえ? (私に)
私 そう。……ありがたくはありませんね。大体まあ現在の四十代五十代以上の人たちは、ホントは何をする資格も無いわけだし、事実、もう駄目でしょう。だけど戦争後に頭をもたげて来た連中は、みんないずれも粒が小さいのだから、やっぱり元の連中が又押し出して来るのも、或る程度まで、やむを得んかも知れんなあ。
若宮 それでさ! 粒が小さいだけなら、まだ良いんだ。たいこもちみたいなグナグナな、あんた、バックボンとか言ったな、あちらさんの前でもこちらさんの前でも、ただもうペコペコこいてるだけで、へえ、
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