るか? ヘヘヘ、そいつを俺がチャンと知っているって事を言っといてから、聞こうじゃないか。九寸五分はチャンと君に預けて置くってことさ。君も悪党だ。そうだろ? わしもそうだ。相手にとって不足はねえと思っとる。悪党なら悪党らしい勝負をするね? そう思ったから、わしあ、わざとこうして君の診断を聞こうてんだ。悪党同志と言うものは、これ、可愛いもんでね。お互い、卑怯な事は出来ねえんだ。道具はずれを叩いたり、小股をすくったりはしねえ。勝負は勝負、附き合いは附き合いで、ハッキリ別々にする。わかるかね、俺の言うこと? 君の診断をわざわざ聞きたいと言うのは、そういう次第だ。今こそ俺あ、ほかの医者の言う事より、君の言う事を信用する!
舟木 なんの事だか、あんたの言う事は、よくわからんが、医者は医学に忠実である以外になんにも考えないものなんだから――
若宮 ホントの事をピタッと言ってくれ。へたに俺を憐れがったりして、嘘を言ったりしたら、お前さんをわしは軽蔑するぜ。
舟木 しかしどうしようと言うんだ? 結局同じ事なんだがなあ、知っても知らなくても。知らないでいる方が幸福なら知らない方がいいんだがな。どんな強い人
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