走り寄って兄の手を掴む)なによ、なにするの!
欣二 野郎! フー公、これなんだと思う? え? これ、なんだと思う?
双葉 (怒って涙ぐんでいる)なぜ、そんな乱暴するの!
欣二 (歯をバリバリ噛んで)よく見ろ、こいつを! え? ナリを見ろよ。眼つきを見ろよ。かかって来たら、どうだ? くやしかったら、俺にかかって来たら、どうなんだ? ポカーンとして、ヘッ!(双葉に押されて食卓の方へ)
双葉 ですから――だから――そんな、ちい兄さんが乱暴する事はないじゃないの!
三平 まあまあ、じれたもうな。わかる。わかるけれども、アラアの神は曰く、一切は過ぎ去る。すべてはホンのいっときさ。アッハハハ。
欣二 なにが、アハハですよ? 一切が過ぎ去ったりして、たまるもんけえ。俺達ぁ、負けるべくして負けたんだ。(誠に)そうだろう兄さん? そうだね?
誠 …………。
欣二 え? 兄さん達から言やあ、そうなんだろ? そう言ってたね、こないだ? ……なぜ返事をしないんだ?
誠 いいよ。
欣二 そんな、変なふうに笑うのは、よせよ。
誠 お前は酔っている。
欣二 酔うなんて言うなあ、こんなんじゃねえよ。兄さんこそ酔ってい
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