ら登つて來た路の、畑の角の所に人聲がするので、ヒョイと見ると、胸から上だけの女が二人立つて僕の方を見ている。何か言つているのは久子さんで、並んで立つているのが、――はじめチョット誰だかわからなかつたが、ルリでした。白いカンタンなワンピースを着て、こちらを睨みつけるように見ています。後で聞くと、いきなり訪ねて來たのを、僕が今畑に出ていると言うので、ちようど家にいた久子さんが案内して來たのだそうですが、なにしろ、あまり出しぬけなので、僕はアッケにとられました。僕はポカンと口を開けていたかも知れません。……久子さんがゲラゲラ笑い出しました。すると釣られてルリも笑い出しました。この方は、青い顏色のままの、引きつるような笑い方でした。
 フト氣がつくと、僕のかついだオケから水が、ダアダア流れつぱなしになつていました。

        41[#「41」は縦中横]

 ルリは以前よりも又美しくなつていました。
 會わないでいた半年ばかりの間に、全體に痩せてしまい、顏など、ほとんどヤツレたと言える位になつているのですが、それでいて、女として完全になつた――變な言い方ですけれど、そんなふうに美しくなつ
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